東京ガスは、私たちの家や会社にガスや電気を止まらず届けるために、さまざまな投資や調達を行っています。最近のニュースでは、北米のシェールガス事業への投資や、ロシアLNG依存の見直し、国内の洋上風力事業への取り組みが報じられました。
この記事では、東京ガスの戦略をもとに、東京ガスがどこに投資しているのか、誰からお金をもらうのか、目的は何かという視点でわかりやすくまとめてみました。

「ロシア産から切り替え可能」 LNG他国産に、東京ガス社長(共同通信) - Yahoo!ニュース
東京ガスの笹山晋一社長(63)は、液化天然ガス(LNG)輸入の約1割を占めるロシア産の一定程度を他国産に切り替えられるとの認識を示した。共同通信の取材に「今の状況であれば、他のプロジェクトや市場か

東京ガス・笹山社長「北米シェールガス事業にしっかり投資」…アラスカ州産LNG調達も検討続ける考え(読売新聞オンライン) - Yahoo!ニュース
東京ガスの笹山晋一社長が、読売新聞のインタビューに応じた。10月に発表した新たな中期経営計画で柱の一つとした海外事業について、「北米でのシェールガス事業にしっかり投資して収益を上げていく」と強調し
① 海外で稼ぐ:北米シェールガス事業

- 投資先:アメリカのシェールガス事業会社
- エネルギー:天然ガス(LNG)
- 目的:
- 海外でガスを生産・販売し利益を得る
- 米国のデータセンターなど電力需要の増加に対応
- お金の流れ:
東京ガス → 出資金 → 北米シェール事業会社 → 生産したガスから利益配当 → 東京ガス
② 日本向けに安定供給:アラスカLNG・ロシアLNG

アラスカLNG(検討中)
- 投資先:アラスカ州のLNGプロジェクト
- 目的:条件がそろえば日本向けにLNGを安定調達
- お金の流れ(将来的):
東京ガス → LNG購入 → アラスカLNGプロジェクト → LNG供給 → 家庭・企業 → ガス料金 → 東京ガス
ロシアLNG(サハリン2プロジェクト)
- 投資先:ロシア・サハリン2プロジェクト(日本の商社が権益保有)
- 目的:国内向けの安定供給
- お金の流れ:
家庭・企業 → ガス料金 → 東京ガス → 商社・運営会社 → LNG供給 → 東京ガスが国内に届ける
- 社長コメント:
「ロシアLNGを直ちに止める可能性は低く、必要に応じて他国産に切り替え可能」
③ 再生可能エネルギーへの取り組み

国内洋上風力
- 場所:山形県沖
- エネルギー:風力発電
- 目的:脱炭素・国内電力供給
- 状況:建設コストが高く、慎重に検討中
- お金の流れ:
東京ガス → 出資 → 事業会社 → 発電・技術活用 → 将来収益・知見
技術投資(米国)
- 会社:プリンシプル・パワー
- 内容:洋上風力用の風車技術
- 目的:将来的に日本国内の洋上風力事業に活かす
- お金の流れ:
東京ガス → 出資 → 技術会社 → 技術・知見 → 国内事業に展開
国内外戦略まとめ
上記の戦略を表にまとめると以下のようになります。

東京ガスの戦略ポイント

- 海外で稼ぐ:北米シェールガス投資で利益を得る
- 国内安定供給を守る:ロシアLNGやアラスカLNGでガスを届ける
- 将来に備える:洋上風力や技術投資で再生可能エネルギーを拡大
「海外で収益を得ながら、日本には止まらないエネルギーを届ける」
これが東京ガスの現実的で責任ある戦略です。
東京ガスは国内でガス代を回収している会社ではなく、海外投資や再エネ戦略まで手掛けていることがよく分かりました。ニュースを整理して読み解く大切さを実感しました。



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