ITやプログラミングの世界でよく聞く「デプロイ」という言葉。なんとなく使われているけれど、「実際に何をすることなのか?」がわかりづらい人も多いのではないでしょうか。
この記事では、インフラ初心者でも理解できるように、「デプロイとは何か」「どんなことをするのか」「どうやって行うのか」をやさしく解説します。
デプロイとは?
デプロイ(Deploy)とは、簡単に言うと「開発したアプリやプログラムを実際に動かす環境へ反映すること」です。
例えば、あなたが自分のパソコンでWebアプリを作ったとします。それをインターネット上のサーバーに置いて、他の人がアクセスできるようにする。その作業が「デプロイ」です。
つまり、「開発環境 → 本番環境」へ移すことが、デプロイの基本的な意味です。
デプロイが必要な理由
アプリやWebサイトは、開発者のパソコンだけで動いていても意味がありません。実際にユーザーが使えるようにするためには、インターネット上に公開する必要があります。
デプロイは、その「開発したものを世界に公開する最終ステップ」です。
- 開発者のPCで動く → 開発環境
- インターネット上で動く → 本番環境
この「開発から本番へ移す」部分を自動化したり、安全に行う仕組みが「デプロイ」です。
デプロイの流れ
具体的に、デプロイがどんな流れで行われるのかを見てみましょう。
- コードを準備する
開発者がプログラムを書き終え、テストをして問題がないことを確認します。 - サーバーにアップロードする
ソースコードやアプリのファイルを、インターネット上のサーバーに転送します。 - 設定を反映する
環境変数や接続設定(データベース・APIなど)を、本番用に切り替えます。 - 動作を確認する
実際にアプリを開いて、正しく動くかをテストします。
これらの手順を自動化するために、CI/CDツール(GitHub Actions、Jenkins、GitLab CIなど)がよく使われます。
手動デプロイと自動デプロイ
デプロイには大きく2種類の方法があります。
手動デプロイ
人がサーバーにログインして、ファイルをアップロードしたりコマンドを実行してデプロイします。小規模なサイトでは簡単ですが、作業ミスや時間のロスが発生しやすいのが難点です。
自動デプロイ
ソースコードを更新すると、自動でテスト・ビルド・反映まで行ってくれる仕組みです。CI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)とも呼ばれます。チーム開発やクラウド環境では、ほとんど自動化されています。
デプロイの例
- Webサイトを更新して、サーバーに新しいHTMLファイルをアップロードする
- スマホアプリをApp StoreやGoogle Playに公開する
- AWSやHerokuなどのクラウド上で新しいバージョンを反映させる
これらはすべて「デプロイ」です。
デプロイの注意点
デプロイには便利さだけでなく、慎重さも求められます。
- 新しいバージョンで不具合が出る可能性がある
- 設定を間違えるとサービスが止まることもある
- 事前のテスト・バックアップが重要
そのため、企業では「デプロイの手順」や「承認プロセス」がしっかり決められています。
まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| デプロイとは | アプリやプログラムを本番環境へ反映する作業 |
| 目的 | ユーザーが実際に利用できるようにする |
| 方法 | 手動デプロイと自動デプロイがある |
| 注意点 | 不具合・設定ミス防止のためにテストとバックアップが重要 |
デプロイとは、アプリを世界に届けるための最後のステップ。



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