先日、みずほ銀行がまとめた産業調査レポートのサマリーを紹介しましたが、今回はさらに細かく産業別の見通しを、
できるだけ **やわらかく・短く・わかりやすく** まとめてみました。
原文はかなりボリューミーなので、短時間で要点を掴める内容にしてみました。ただし、細かい数字の変化などは省略しています。
みずほ産業調査 | みずほ銀行「みずほ産業調査」は、業界全体を俯瞰したうえで、「大きな構造変化」「潮流の動き」「ビジネスモデルの変化」「ビジネスの新基軸www.mizuhobank.co.jp
日本産業の中期見通しー向こう5年（2026ー2030年）の需給動向と求められる事業戦略ー（2025年11月28日発行）
https://www.mizuhobank.co.jp/corporate/industry/sangyou/pdf/1079.pdf
◆ 1. 素材（化学・鉄鋼など）
素材産業は、日本の“ものづくりの土台”を支える存在です。
ただ、人口が減っていく中で、国内の需要はだんだん小さくなっていくと見られています。
その一方で、
* 環境にやさしい素材
* CO₂削減につながる材料
* 国内で安定して供給できる素材
といった **新しいニーズは増えていく見込み** です。
つまり、「大量に作って安く売る」時代は終わり、
**“価値の高い素材を作れるかどうか”** が問われていく産業です。
◆ 2. 自動車・機械などの製造業
自動車や機械は、これからの数年で大きな転換期を迎えます。
* 世界経済の勢いが弱まる
* 物価や材料費が安定しない
* 新しい技術（電気自動車・AI制御など）が急に進む
こうした変化が重なり、今までの延長では成長しにくくなっています。
ただし、
**“デジタル化” と “環境対応”** を上手く取り込める企業はチャンスが大きいと言われています。
◆ 3. エネルギー（電力・再エネ）
電力やエネルギーは、国のインフラを支える大切な産業です。
近年は、脱炭素の流れが強まっており、
「どうやって環境に配慮しながら電気を安定供給するか」が最大のテーマになっています。
* 再生可能エネルギー
* 省エネ技術
* 新しい電力システム
こうした **エネルギーの“新しい形”** が伸びていくと考えられています。
◆ 4. IT・情報サービス・エレクトロニクス
この分野は、今後 **もっと存在感が強くなる産業** です。
人手不足が進む中で、企業は
* 自動化
* 効率化
* データ活用
* AI導入
を進める必要があります。
そのため、ITサービスやソフトウェア、エレクトロニクス機器など、
**「仕事を便利にする技術」** に対する需要は確実に増えていくと見られています。
◆ 5. 医療・ヘルスケア・介護
日本はこれからさらに高齢化が進むため、
医療や介護、健康サービスの需要は **確実に増えます**。
ただ、「人が足りない」という問題が大きく、
新しいサービスの形や、テクノロジーを活用した仕組みが求められるようになっています。
たとえば
* 予防医療
* オンライン診療
* 見守りサービス
など、広い範囲で新しい可能性があります。
◆ 6. 小売・物流・サービス
この分野は、人口減少の影響をもっとも受ける産業の一つです。
ただし、暗い話ばかりではありません。
* ネット通販の発展
* 店舗の省人化
* 物流の効率化
* 高齢者向けサービスの増加
など、**新しい形に生まれ変われる可能性が大きい産業** でもあります。
◆ 最後に：どの産業にも“変化”が訪れている
こうして見てみると、
どの産業にも「変化の波」が押し寄せていることがわかります。
でも、その波は
* ある企業にとってはリスク
* 別の企業にとってはチャンス
になります。
変化によって、各産業で必要なスキルや人材にも変化が訪れてくると思います。今後どういった人材が必要になるのかを次回はまとめていきたいと思います。
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