なぜ年収1000万円プレーヤーの性格は歪みやすいのか?

会社組織

会社を辞めて生活してみて、意外だったことがあります。
お店でつけ忘れたポイントを後からつけてくれる。ドラッグストアに行けば欲しいものがすぐ手に入る。スーパーでは焼きたてのパンを、気持ちよく提供してくれる。

「世の中って、こんなにありがたい環境だったのか」

とこれまで当然のこととして受け取っていた身の回りのありがたみに改めて気づかされました。
そう感じる一方で、ある疑問が浮かびました。
なぜ、私がかつて関わってきた年収1000万円プレーヤーの人たちは、あれほど性格が歪んだ人が多かったのか。

よく「年収600万円を超えると幸福度が下がる」という話を耳にします。この説には議論の余地がありますが、会社員という枠組みに限れば、概ね当てはまると感じています。

ではなぜ、高年収になるほど幸福度が下がり、性格が歪みやすくなるのか。
ここでは個人の資質ではなく、構造の問題として整理してみます。

※あくまで私とAIで整理した一般論であり、すべての人に当てはまるものではありません。


評価されるのは「正しさ」ではなく「上司の評価」

会社員の最大の特徴は、評価の基準が顧客や一般消費者ではなく、特定の上司にあることです。

どれだけ正しいことを言っても、どれだけ成果を出しても、
最終的に評価を下すのは「上がどう思うか」。

この構造では、

  • 論理よりも空気
  • 成果よりも印象
  • 正解よりも忖度

が優先されやすくなります。

結果として、自分の思考や感情をねじ曲げることが、合理的な生存戦略になっていきます。


常に「落ちる恐怖」を抱えた高年収層

年収1000万円プレーヤーは、表面的には勝ち組に見えます。
しかし内側では、

  • 降格したら生活水準が維持できない
  • ポジションを失ったら居場所がなくなる
  • 次は自分かもしれない

という、常時不安を抱えています。

この環境では、

  • 能力より政治が重要になる
  • 成果よりも派閥がモノを言う
  • 「落ちない人」だけが残っていく

そして最後に残るのは、性格が歪むことに適応できた人たちです。

そこに生まれるのが、

  • 「選ばれた自分」という錯覚
  • 他者を見下す態度
  • 攻撃的なコミュニケーション

です。


高年収=我慢、という会社の価値観

多くの会社では、暗黙の前提として
「高年収なんだから我慢しろ」
という価値観が置かれています。

  • 異動希望はほとんど通らない
  • 身につけたいスキルと与えられる仕事が一致しない
  • 働きがいより会社都合が優先される

高年収とやりがいを、あえて両立させない設計になっているようにも感じられます。

結果として、多くの人が次のような状態に陥ります。

  • お金はあるが、納得感がない
  • 自由はないが、責任だけ重い

この状態が続けば、心がすり減っていくのは自然なことです。


外部環境の変化がプレッシャーを加速させる

さらに状況を悪化させているのが、外部環境の変化です。

  • 国内市場の縮小
  • 海外展開の必要性の増大
  • お付き合い文化が通用しない国際競争
  • 時代の変化による必要なスキルの変化

「これまでのやり方」が通用しなくなる一方で、
会社による会社員へのプレッシャーは、確実に強まっています。


雇用環境の変化と高年収層への圧力

表では、

  • 同一労働同一賃金(派遣社員と正社員では同じ仕事をさせて同じ賃金を支払うことで派遣社員に不利な仕事をさせてはならないという制度)
  • 賃上げ要請
  • 株主からの経営効率改善要求

など、雇用環境にまつわる変化が語られています。

しかし、いくら大手企業でも、すべての要求に忠実に応えることはできません。
どこかで調整を図る必要があります。

特に年収1000万円プレーヤーは、
変化する環境の中で抱え続けなければならない高額な固定費です。

実際には、

  • 同じ仕事を
  • より低賃金で
  • 外注・派遣で

行うことも物理的には可能です。

さらに、保険や福利厚生を含めると、
会社は表面上の年収以上のコストを負担しています。

その結果として、

  • 40代以上の早期退職誘導

といった「静かな調整」が進んでいます。


だから性格が歪む(構造のまとめ)

ここまでを整理すると、年収1000万円プレーヤーが歪みやすい理由は、

  • 評価が主観的
  • 常に失う恐怖がある
  • 生活水準が人質になる
  • 高年収=我慢、という会社の価値観に縛られる
  • 外部環境の変化に晒される
  • 会社からは高コスト扱いされる

という、複合的な圧力にあります。

これは個人の問題ではなく、
会社員という構造が生み出す必然です。


それでも歪みにくい人の共通点

一方で、同じ年収帯でも歪みにくい人がいるのも事実です。
彼らに共通しているのは、

  • 評価軸を会社の外に持っている
  • 生活水準を必要以上に上げていない
  • 社内政治に依存しないスキルを持っている
  • 「会社=人生」になっていない

つまり、会社との距離感が適切なのです。


結論

年収1000万円は、ゴールではありません。
むしろ、構造を理解せずに到達すると、消耗しやすい地点です。

性格が歪むかどうかは、年収そのものではなく、

その年収を
どんな構造の中で
どんな距離感で受け取っているか

で決まります。

人は関わる人や身を置く環境に強く影響されると言われています。
年収という数字だけで人を見るのではなく、
どれだけ自立した精神やスキルを持ち、会社に依存しすぎていないか。

そうした視点で見るほうが、本質的なのかもしれません。

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